ちょっと考えた

タイ人農業研修生問題について(Part 2)  No.3
この団体の受入態勢というのがこれは又お粗末なものです。
タイを始め発展途上国といわれる国々の研修生を受け入れるわけですが、この団体体内部には、それぞれの国の母国語を理解できる人は一人もいませんし、専属の通訳もいません。
ただ、タイの場合、来日してすぐの1.2週間の語学研修の間、タイ語の分かる女性を日本語の先生として付けました。
しかし、語学研修期間が終わり、各農家にホームステイ研修に入った後は、団体内部に誰一人タイ語を話せる人はいなくなります。
受入農家に入った後は全部受入農家まかせ。研修プログラムなどほとんど無い、ただ受入農家の作業を手伝うだけと言ってもよい住み込み研修が始まります。
1日8時間のはずの労働(研修?)時間が守られる例は少なく、場合によっては12-14時間に及ぶこともあります。
しかも研修生たちが困った時の相談の窓口すら用意されていません。
この団体の言い分は「これが日本の農業の現状だからその中で、そのまま働くことが日本の農業研修になる」「農業は雨の日は休まなければいけないこともある。その代わりに時間が長くなっても作業しなければならないことだってある。」「研修生だけはたらかせているのではない、私たちもはたらいているのだ。」「農業は工場じゃないんだ。時間どうりにはいかない」「日本に来たのだから日本式にやってもらわないと困る。」「俺達はもっときつい事をしてきている、このくらいでがたがた言うタイ人は根性がない」。などなど。
彼ら団体の論理に終始していて、全く研修生のことを理解していません。
この研修の目的とはいったいなんでしょう。聞き進めていくと大体次のような目的です。
この研修計画は一石二鳥をねらっています。
タイ人研修生は進んだ日本の農業を習得する事が出来、タイにすればそれなり(今回は月4万円に値上げした)の収入を得る事も出来る。日本側受入農家は人手不足の解消にもなるし、国際協力や国際交流も出来る。
そもそも、このような計画、成り立たつわけがないと思いますが、百歩、いや千歩譲ってうまく行く可能性があるとしましょう。
それでもこの団体にこの計画は無理です。
二兎を追うような微妙な計画には手厚く繊細なケアと強力なバックアップ体制が不可欠です。
この団体にはそれらの事を望むすべもありません。
このような受け入れ団体のもと、当然の事として、受入当初から問題が起こりました。
研修が始まって1ヶ月、まず数人の研修生が受入農家の待遇に不満を持ち受入農家の変更又は帰国を申し入れました。そしてこれらの問題に頭を痛めていた研修生のリーダーが帰国を申し入れました。
すったもんだのすえ受入農家が変更され、リーダーの帰国が認められました。
その後も、過酷な労働(研修?)やタイ人をさげすんだような言動、お互いの理解不足から数人の研修生が受入農家から逃げ出す事件が続出しています。
研修生が逃げ出した農家の一つは、事もあろうにこの団体の会長でした。
これらの事件に対する団体側の対応は場当たり的と言うのもおこがましいもので、問題の本質を理解しているとはとても思えないようなものでした。
逃げ出した研修生に対して、「君が選ぶ道は2つに一つだ。1つは帰国する。あと一つはもとの研修農家に戻る。もし君が帰国したいのならば帰りの航空運賃10万円を払いなさい。お金がなければ、他の研修生から借りて払いなさい。君たちにはお金がかかっているんだよ。」というような違法な事を言ってみたり、
研修先の変更を申し入れた研修生に対しては、「君の希望するような研修先はない。どうしてもというなら君の研修内容とは全く関係のない研修先か、帰国するしかない。君があまり問題が大きくすると、他の研修生全員が帰国しなければならなくなるよ。それでもいいの。帰りたくない研修生だっているでしょう。彼達に迷惑がかかるんじゃないの。」と言うような感情を逆なでするような事を言ってみたり。
挙げ句の果てには私たち無給で通訳している者に対して、「何か裏で糸をひいているのでは」とか「タイ人のいう事ばっかりうのみにして、こちらの事など理解していない」というような言われ方をしてみたり。
この団体は問題を解決するという意味が解ってないようです。
四年前タイ人研修生との間にあれだけ問題を起こしながら「前回はフィリピンやメキシコの研修生との間に問題はあったがタイ人研修生とは問題はなかった」などと言っているのです。
入管や監督官庁、警察などに処分さえ受けなければ問題無いという事でしょうか。
彼ら研修生は1年の予定で来日しました。しかし4年前の事もあり、彼らが今現在所持しているビザは6ヶ月です。
今年の9月いっぱいでビザは切れ、この団体はビザの更新申請をしなければなりません。
入管はビザの更新を認めるのでしょうか。それがわかるのは10月終わり頃になる予定です。
この問題は現在進行形です。どういう結末を迎えるかまだわかりません。
ただ言える事は、この団体には問題解決能力がないという事です。
1997/08/20

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