ちょっと考えた

密入国とナイフ  No.8
3月16日熊本でタイ人密入国事件の判決がありました。
船で密入国したタイ人に懲役1年6ヶ月執行猶予3年、手引きした船員に懲役2年罰金20万円執行猶予3年。
判決を受けたタイ人たちは2ヶ月の拘留が相当こたえたようでした。
密入国者たちはブローカーに5万バーツほど頭金を払っているし、船員は20万円の罰金を支払わなければなりません。
しかし、肝心のブローカーはなんの罰も受けることはありません。
そしてブローカーは同じ事を繰り返します。
密入国を成功させることが出来れば莫大な成功報酬を受け取ることが出来、失敗しても頭金は手に入るし、捕まることもありません。
今、学校でナイフによる殺傷事件が続発しています。
そして学校で持ち物検査をすべきだという意見が大手を振って歩いています。
何の解決方法にもならない最もばかげた意見です。
まず、小さなナイフはどこにでも隠すことが出来ます。
多くの学校では持ち物検査がおこなわれてもそれほど大騒ぎにはならないでしょう。
しかし、そのような対策が本当に必要な学校では、持ち物検査をすることじたいが帰って殺傷事件の引き金になりかねません。
本当の問題は全然別のところにあります。
今の中高生がナイフを持っているパーセンテージが10だの20だのと訳の分からない統計を取って騒いでいますが、私が小学校高学年のときには半数以上の児童が学校にナイフを持ってきていました。
折りたたみ式のカッターナイフや肥後の守でしたがナイフには変わりはありません。
そして中学校に入るとちょっと大きめの登山ナイフを持つ生徒たちが増えました。
そして、そのころ、むかつく先生や嫌なやつを殺してやりたいと思った事もありました。
しかし、ナイフで人を刺すとか、護身用に持つとかは私の選択肢の中にはありませんでした。そして私の周りの友人たちも。
子供たちは知らないのです。ナイフとは何なのか。
最近の事件で、カッターナイフが使われたということはあまり聞きません。
カッターナイフは、一番身近な刃物でしょう。子供たちがキレてもカッターナイフを使わないのはカッターナイフで人の皮膚を切ればどのようになるか解っているからではないでしょうか。
昔、ネパールで銃を突き付けられたことがありました。
タイで本物の拳銃を撃った事もありました。
不思議に恐くありませんでした。
銃に対して無知だからです。
ナイフの販売を規制したり、持ち物検査をしたりしても、ガンに市販の痛み止めを遣うようなもの。
効果がないばかりかその病状を進行させるだけです。
密入国の捜査も同じ事。
国と国との厚い壁に遮られて根本的な解決策はまったくといっていいほど進みません。
厚い壁があるのならそれを薄くすることに全力を注ぐべきです。
安易な解決策は何もしないことよりも重大な結果につながる危険性が大きいのではないでしょうか。
1998/03/19

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