ちょっと考えた

無価値  No.9
小学校5.6年生のころでした。
当時の文部大臣が書いた額が、学校の講堂に飾りつけられました。
その額には、小学生には理解できない、呪文のような言葉の終わりに、文部大臣、何の何がし(名前は忘れました)と書いてありました。
私には理解できませんでした。
その呪文のような言葉の内容ではなく、なぜ、文部大臣と書くのかが。
文部大臣というのは、たびたび替わるものだという事は知っていました。
「その額を書いた人が文部大臣ではなくなったらどうするのだろう。
元文部大臣と書き直すか、文部大臣という所を消さなきゃいけないのに。
そんな面倒な事書かないで、ただ名前だけ書けばいいのに。」
そのころ私が見た偉い人の石碑や、額などには、呪文の後に、夏目漱石、だとか、小泉八雲、とか名前だけが書いてありました。
小学生の私は、講堂に飾られた額も、そのたぐいだと思っていましたから、文部大臣などと書く意味が分かりませんでした。
同じころ、町の体育館で、石碑のようなものを見つけました。
難しい漢字2文字と、年月日の後に、00町町長、何の何がしと書いてありました。
大人の人に聞いてみました。
その人は、この石碑のようなものは、この体育館を建てた記念の石碑のようなものだと教えてくれました。
又わからなくなりました。
この体育館はみんながお金を出しあわせて作ったと教えられていました。
「なのになんで一人の名前が書いてあるのだろう。」「それにこの人町長じゃない。」
その体育館は前の町長の代に作ったものだったので前町長の名前が書いてあったのです。
私は今でも、そこの感性だけは小学校のときとまったく変わっていません。
「肩書き。」
無価値です。
1998/09/14

No. PASS


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